オリーブの環2017




福山附属・同窓会オリーブ会 合同企画
 

Program

 開会挨拶 藤木賞之オリーブ会会長(14回生)
 附属福山14回生のおふたりの講演と対話
    内海 朋基さん  土井 悦子さん  毛利 和雄さん
 生徒とともにオリーブ植樹式
 対象:4年生 (202名)
 会場:マルチメディアホールとA棟南(植樹式)


 
 講演を聴いての感想  
 

 私が今回オリーブの環での講演をうけて思ったことは、多様性を認めあい、他人と共生するということの大切さです。毛利さんがおっしゃっていたことですが、内海さん、土井さんにも共通しているような気がしました。自分の中に閉じこもっていると開けてこない、一つのことだけを見ると考えの幅が狭まる、というのはその通りだなと思いました。自分のことだけ考えていっぱいいっぱいになってしまうと、無意識に(意識的なこともあるかもしれませんが)他人の考えというのは自分の中から排除されがちです。他人のことを受け入れるのは簡単なことではありません。しかし、自分自身のことだけを考えていても、うまく物事をこなしていったりすることには限界があります。他人を認め、受け入れ、共生していくことで、自分だけではできなかった何かを成し遂げられることもあるのではないかなと思いました。今回の講演で学んだことを、これからの生活に少しでも活かし、何か成長することができればいいなと思います。

 内海さんの「○○の為に生きる」というお話しが印象に残った。○○に入るものが自分以外であれば、身近な人でも誰でもよいということを教わり、自分の見方が広がった。「社会のために生きる」ということをよく言われるが、社会というものが漠然としていて、私の中でははっきりしていなかった。しかし、内海さんの実体験でもあるように「同僚のM君のために」とうごいているうちに、それが「社会のために」と繋がったということだと思った。土井さんのお話でもあったように、限られた制約の中で、この時、この場所でできることを探し、自分以外の誰かのためにすることが大切だと思った。また、3人の方に共通していたことは、「自分だけのものがある」ということだと思った。誰かと同じになる必要は全くない。むしろ、自分だけのものを持ち寄ることで、お互いに新たな発見があるということに気付かされた。このことは、将来多様な価値観、立場の人と話すときに役に立つことではないかと思った。他者のために、自分なりの努力をして、他の人と協力しながら、これから生きていきたい。

 僕は今回の講演において、全員の話にそれぞれ感銘を受けた。その中でも毛利さんの話には特に関心を持った。毛利さんがお話になられた現代のコンクリート製の城の文化的、歴史的価値については特に印象に残っている。以前、観光で大阪城へ足を運んだ際、僕はその城の存在感に圧倒された。しかし、中に入ると、エレベーターがあり、モニターがあり、土産屋がある。そんな鉄筋コンクリートで造られた近代的な建物というもう一つの顔を見て、失望した。僕は当時、木造の城に心を惹かれ、それが至上だと思っていたからだ。しかし、今回の話で、それも文化的、歴史的な価値を持つあるいは持つようになるのだとわかった。大阪城内にある、今現在で価値が認められている展示物はもちろんのことだが、鉄筋コンクリート製の大阪城そのものも、「昔と今をつなげる素晴らしい建物」として称賛される日が来るかもしれない。毛利さんは最後に、人類は多様性に富んでいる生物だとおっしゃっていた。ならば、僕たちはその多様性が生み出した過去のものと現在のもの、それらを受け入れ、融合させ、さらなる未来のものへとつなげることが大事になってくるのだと思った。仕事という形でなくても、それに少しでも寄与していきたいと思った。



 進路志望調査を前に自分の進路についてなかなか決断できず、迷っている中で、土井さんとの質疑応答でおっしゃっていた「その時にできる選択をする。」という言葉に、少し気分が楽になった気がする。自分の今興味があることを学びに大学へ進学して、本当に社会の中で役に立ち、生活することができるようになるのか、というところに不安があり、将来的には自分がいま好きなことを手放さなくてはならない時が来るのも仕方のないことだと思っていた。しかし、土井さんのように自分のやりたいことを実現させた方や、内海さんのように自分の専門外のことにも挑戦しておられる方を見ていると、今どの道に進むかは決して己の人生すべての方向性を決めることではないのだと気づくことができた。結局は自分が好きなもの、ことにどれだけ努力することができるかにかかっていて、その力は高校生である今のうちにも様々なことを通して培うことができると思う。今どの大学に進学するかよりも、大学に進学してからどう生きるかがより重要なのではないかと考えた。

 今日は附属のOBの方の話を聞くという貴重な時間となりました。僕はお越しいただいた3人の方々の話を聞いて,自分の人生について考えてみようと思いました。特に内海さんのおっしゃった「○○の為に生きる」という言葉は僕の人生において,重要になってくると思いました。これから僕は,いろいろな人や物に出会うと思いますが,その中から「○○」に入る人や物を見つけ,「○○」のために働き生きていくことができればと思いました。また,今回の講演で考えたことはもう一つあって,それは定年後のことについてです。今回講演された御三方は定年を超えてもなお,他の人のために自ら動いて働いていることを知って,僕もそういう大人になりたいと思いました。これからいろいろな壁に直面することがあると思いますが,自分中心に考えずに,周りの人のことを考えながら行動していきたいと思いました。

 3名の先輩方の話を聞いて、3名ともに共通していると思ったのは、積極的に何にでもチャレンジしているということです。周りと同じように行動するのではなくて、自分にできることは何か、何をするべきなのかをよく考えて、それを行動にうつしていくというのはとても良い事だと思いました。だからこそ今日来られた先輩方は自分たちの道でそれぞれ活躍しているのだと強く思いました。さらに、それらを自分のためだけでなく他の人に対しても、できる事を考え、積極的に行動を起こしているというのは本当にすばらしいし、これからそういう人材が必要とされているんだということを強く実感しました。私も、今回の講演を機に、型にはまった周りと同じようなことをするだけではなく、自分で考えて行動し、新しいことにたくさんチャレンジしていき、社会に貢献できる人間になろうと思いました。



 私は土井さんのお話をうかがって,心に残ったことがたくさんありました。将来は,あんなふうになりたいと思いました。土井さんは子育てに入ったことで,女性として家庭のことを中心にしていかなくてはならなくなり,やりたいことができない時期があったにも関わらず,今はとても楽しそうでした。何か会社に入って自分の居場所を見つけなくても,自分でつくることができるのだと分かりました。私はふと良い大学に入っても,将来子どもができたりしたら,男性のように働くことはできないし,意味がないんじゃないかと思うこともありました。でも,バリバリのキャリアウーマンになれなくても,自分のやりたいことをやれるだけの行動力などがあれば,いくらでも人生は,何歳になっても輝いていられるのだと分かりました。そして,その行動力やパワーを培うのが,今なのではないかと思います。今,学生のうちに,必要となる力の基礎をつけておけば,後悔のない人生を送れるような気がします。何かに拘束されて覇気を失うより,いつでも自分の好きなことをして,ずっと笑顔でいられるようになりたいです。

 僕が一番印象に残った言葉は内海さんの「何かを好きになれ」という言葉だった。質疑応答の時に「自分が必要になる瞬間はいつなのか?」という質問に対し,内海さんはこの
言葉で返答なさった。聞いててまったくそのとおりだと思った。自分が何か1つ好きになれるものを見つける,そうすればおのずと,自分も何かに必要とされる。何かを大切にあるいは好きになる大切さや重要性を改めて感じられた。その他にも,誰かに伝える時に心がけられていることを聞いて,自分もおそらく学校内外問わず今後誰かに伝えたいことを伝える局面は必ずやってくる,そんな時にこの言葉を思い出し,相手のことまで考えて伝えていければいいなと思う。さらに,土井さんの贈る言葉の「大地からの手紙」については,現代の人にとって最も考えなければならないことだと感じた。お金で買えるものがすべてではない,自分もお金だけでは買えない見えない大切なものを考えられるようにならなければいけないと思った。

 「○○のために」,今回この言葉が最も印象に残った言葉でした。○○に入るものは人でも音楽でも芸術でも空や自然でもいい,と内海さんがおっしゃっていたように,何でも自分の好きなものや目指すものなど,たくさんのものが当てはまるのだと思いました。私はいつも,「○○のために頑張る」という,やりたいことや何かしらの物を当てはめて,努力するために,自分に喝を入れるために使ってきました。しかし,今回のお話で,誰かのために何かをする,という他人を思いやるための使い方もあるのだと知ることができました。自分のためだけではなく,他人のため,自分のエゴを超えて,他の人に何かをするということが大事なのだと学びました。自分を中心としてではなく,相手を中心として物を考え何かをすることは,相手のことをよく知り,想像し,相手の立場になって考えるという,1つ1つが重みのあることを多くしなければならず,かなり大変なことだと思います。それでも,私も誰かのために何かを成し遂げられる人,与えられる人になりたいと思います。これから,時間をかけて少しずつでも一生の中でそのようなことができればと思います。



 今回の講演では、実際に社会で長く活躍されてきた方々のお話を聞くことができ、将来について具体的なイメージがない自分にとって印象深く、社会に出るということがどういう事なのかを少しですが知ることができたと思います。内海さんのお話では、同僚のために会社内で応援の会を立ち上げ、厚生省に働きかけるなどの行動をするという事に驚きました。身近な人が病気になった時にすることは、心配してお見舞いに行くということくらいしかしたことがありませんでしたが、内海さんのような行動が、骨髄バンクの設立などの力になり、人々が受けることができる様々なサービスを作っているのだと分かりました。土井さんのお話では、自分がやりたいと思ったことを実際に行動にうつすことがすごいと思いました。周囲に自分の意見を話して賛成してくれる人を増やして大きな取り組みにすることは、今の私にはとてもできないと思いましたが、将来、社会に出た時にはこのような動きの力になってみたいと思いました。毛利さんのお話からは、歴史を学ぶことは、その時代について知って反省をもつだけでなく、今の問題の理由を知ることができる事もあると分かりました。今回のお話を聞いて学んだことを、今後自分の将来について考える際の参考にしていきたいと思いました。

御三方のお話に共通していた部分は,自分の軸となる何かを持っているという点だったように思います。内海さんはいわゆるエリート社員の道を着実に歩みながらも,自分が会社にいる意義を見出すために悩んでこられて,今は「人の為に生きる」ことを大切にしておられました。土井さんは組織から離れ,「自分は音楽が好きなんだ」と気づかされた時から,常にワクワクできることを考え,生み出されておられました。やはり,自分の好きなことを続けていかれている方は,とても若々しいんだなと感じました。それは毛利さんのお話でもいえると思います。NHKという他のテレビ局とは違う,それぞれの利害の行き交う場所に勤めてこられて,その後は日本全国や地元の文化財の保護に尽くされていました。私はまだ16歳でこの先人生がどうなっていくのか全く予測できません。ですが,今日の先輩方のお話で,相手のことを考え,自分に何ができるのかを考えていくことが大切で,それが結果的に自分の成長にもつながるということが分かったので,まずは周りの人のためになることを,何か一つでもいいからやっていきたいと思いました。



 

広島大学附属福山中・高等学校
広島大学附属福山高等学校同窓会オリーブ会