百武彗星の観測


1996年3月22日〜23日
 天文地学クラブの合宿観測会(観測地:福山市春日町)で,見ました。
 22日は,べた曇りで,観測をあきらめ,機材を撤収した午前1時30分頃, ちょうど天頂付近のあたりだけ雲が切れ,うしかい座のアークトゥルスのすぐそばに ぼんやりした淡い光芒の百武彗星を見ることができました。 双眼鏡での観測では,月の直径の2倍程度に拡散しており,核が輝いていました。 コマはやや楕円形に伸びているようでしたが,尾は確認できませんでした。

1996年3月23日〜24日
 23日は,テレビを見ながら雲の切れるのを待っていたのですが,福山は夜 11時頃から晴れ間がでてきたので,約30km北の三和町まで出かけてきました。 明け方まで見事に晴れ上がり,風もなく絶好の観測日和でした。 光度は,予想されていたよりも若干明るいのではないでしょうか。核の光度が2等級, 全体光度は1等級より明るいといった印象でした。 また,頭部はかなり大きく拡散していますが(月の直径の2倍程度に感じました), 立派な尾が伸びており,肉眼でも5°以上,双眼鏡では10°程度だったようです。

  
望遠レンズ(200mm)による画像 標準レンズ(50mm)による画像


1996年3月25日〜26日
 25日は,夕方から晴れていましたが,薄雲が残り,絶好のコンディションとはいえませんでしたが, 岡山県川上郡にある弥高山へ行って観測しました。 百武彗星の位置は,北斗七星と北極星の間にまで移動していました。 夜半までは月明かりの影響がありましたが,月没後,20°にも及ぶのではないかという 雄大な尾をたなびかせる姿は圧巻でした。

  
望遠レンズ(135mm)による画像 標準レンズ(50mm)による画像
1996年3月26日〜27日
 26日は,夕方は晴れていましたが,次第に薄雲が広がり,やっと見えるかなといった状態でした。 できるだけ,もやを避けようと高度の高いところ(島根県との県境近く)で観測しました。 百武彗星の位置は北極星のすぐ近くで,尾は薄雲の影響か,肉眼で7〜8°ほどしか確認 できませんでした。

  
望遠レンズ(135mm)による画像 標準レンズ(50mm)による画像

百武彗星の画像へのリンク

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