■ 薬剤耐性菌 −抗菌剤の乱用としっぺ返し−

                  就実大学薬学部生物薬学科  塩田澄子先生

  
日 時    6月17日(土)当校で講義・実習 ・ 18日(日)就実大学薬学部で実験・実習
   参加人数  20名(予定)


 
病院内での感染をはじめ,抗生物質等の薬剤に耐性をもつようになった細菌の蔓延が問題になっている。本講座ではこの薬剤耐性細菌を取り上げ,薬剤耐性細菌とはどのようなものなのか,どのような種類があるのかを知り,抗生物質等の薬剤の乱用が,薬剤耐性細菌の広がりを助長している現状について考えさせることをねらいとしている。また,実習では,自分の手についている細菌を培養,観察して,身近な細菌に興味をもたせたり,様々な細菌の薬剤感受性をテストして,薬剤耐性について考えさせたりしたい。同時に,PCR法により増幅したDNAを電気泳動して,薬剤耐性遺伝子が存在するかどうかを調べる実習により,最新の検査技術,遺伝子を扱う方法に触れさせることも大きなねらいの一つである。これは高等学校生物Uの内容に深く関連するものでもあり,生徒の興味・関心を高め,生物の学習に向けてのモチベーションを高めていくことにつながることを期待している。


■ 最先端の科学技術ナノテクノロジーの世界をのぞいてみよう!
                  兵庫県立大学 高度産業科学技術研究所 松井真二先生

  
日 時   8月 7日(月)当校で講義・実習 ・ 8日(火)兵庫県立大学などで実験・実習
   参加人数 40名(予定)


 ナノテクノロジーは素材、IT、バイオなど広範な産業の基盤に関わる21世紀の最重要の技術として捉えられている。しかし、一般的に身近で接する機会がほとんどないのが現状で、「ナノテクノロジー」という言葉は聞いたことがあるが、実際にどのような研究がなされ、現在どの程度、技術が進歩しているのかという具体的な事例を挙げられない中・高校生がほとんどである。そこで本講座では、ナノテクノロジーの基本的な概念を学び、実際にナノテクノロジーの世界を体験することで、生徒の科学に対する興味・関心を高め、科学的な態度を育成することをねらいとする。具体的には、集束イオンビームを用いてナノメートルスケールのコイル等を加工したり、走査トンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscope)を用いてシリコン表面の原子1個1個を観察するといった様々な実験・実習を行う。また、隣接する世界一の大型放射光施設Spring−8や、高度産業科学技術研究所放射光施設ニュースバルを見学し、ナノテクノロジーを支えている最先端の科学技術に触れる。このような体験的・問題解決的な学習活動を通して、科学技術に対する興味や関心を高め、科学的に探究する能力や態度といった科学的思考力を育成するプロジェクトにしていきたいと考えている。


■ 情報の表現と役割 −ディジタル情報革命を体感しよう−

  
               佐賀大学理工学部知能情報システム学科 渡辺健次先生

  
日 時   8月24日(木)当校で講義・実習 ・ 25日(金)当校で講義・実習・演習
   参加人数 40名(予定)


 JR東日本「Suica」や電子マネー「Edy」、また最近では、携帯端末サービスとして話題の「おサイフケータイ」など、これらのサービスには「非接触ICカード」技術が使われている。この「非接触ICカード」技術は、セキュリティ性が高く、使いやすく応用も幅広いという特徴から今後、さまざまな分野、業種を問わずその利用法や展開が広がるものと予想されている。この講義では,人類の進化に伴って変化してきた情報の種類や表現について振り返ることで,人類は何ができるようになってきたのかを明らかにする。また,ディジタル情報革命の意義を学び,それによってどのような恩恵が得られるのか,非接触ICカード技術を利用してデータを読み書きしたり,データの加工をおこなう実習を通して,特に現在の社会に不可欠となったディジタル情報の特徴や利用について,体験を通して学ぶことをねらいとする。


■ シニア体験団 −高齢者を科学する−

  
                 川崎医療福祉大学医療福祉学部 長尾光城先生

  日 時   12月21日(木)当校で講義・演習 ・ 22日(金)大学で実験・演習
   参加人数 30名(予定)

 他国に例を見ない急速なスピードで高齢化が進むわが国で,高齢者が生き生きとした「第二,第三の人生」を生きていくために,自分たちや社会はどうあるべきかを生徒たちに考えさせることはますます重要になってきている。しかし,生徒の生活を振り返ってみると,祖父母など高齢者とともに生活している者は少なく,TVやマスコミなどでは寝たきりや介護の問題ばかりがクローズアップされ,高齢者をマイナスイメージとして捉えがちである。そこで本講座では,加齢に伴う身体の変化について,「なぜ,そうなるのか」などについて科学的視点でとらえることができるようになることを目的とする。また,高齢者疑似体験装具を装着して日常生活動作を疑似的に体験することによって,より具体的に高齢期の身体の変化について理解し,積極的に老いを受け止め,高齢社会の一員として自分にできることは何かを考え,さらに,自分自身の高齢期を豊かにイメージして考察できるようにさせていきたい。具体的には,講師の先生のご研究テーマである「中高齢者の疾病予防に関する研究,発育期のスポーツ選手の外傷・障害予防のためのメディカルチェックの実践・研究」に関する講義を通して,身体のしくみや高齢化に伴う筋力低下などの課題について医学的見地からの知識を得るとともに,実際に老人性難聴や白内障や筋力低下の疑似体験を行う実習を行う。


広島大学附属福山中・高等学校

Science Partnership Project
2006