中学・高校生が挑戦するスーパーコンピューティング




広島大学理学部の

PARAGON

広島大学大規模非線形数値実験室
    (intel社製大型並列計算機)

    東広島市鏡山1−3−1

INSAM

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 広島大学附属福山中・高等学校と広島大学理学部が共同で1996年7月から

始めたプロジェクトです。

 中学生・高校生に広島大学理学部のスーパーコンピュータPARAGONと

親しんでもらおうと企画しました。

 中・高生がスーパーコンピュータを利用している例は世界的にも例が少なく、

画期的な取り組みであると関係者一同自負をしています。

 いま、10人の生徒がFORTRANによるプログラミングに取り組んでいます。

 年内には、各自のプログラムをPARAGONで走らせたいと頑張っています。

 生徒たちが現在取り組んでいる練習課題を紹介します。

  1) 星と重力のシミュレーション
     星や銀河どうしが重力によって相互作用するシミュレーションを行う。
     宇宙の構造を解き明かすことができるかも?

  2) 流れのシミュレーション
     交通シミュレーションや津波の伝播シミュレーションなどを
     セルオートマトンで計算します。

  3) モンテカルロ法を用いたクラスタの合成
     今年のノーベル化学賞の対象ともなったC60(通称サッカーボール)
     について、その構造をモンテカルロ法により解析する。

  4) 円周率の計算
     3.141592....で知られる円周率πをどこまで計算できるか?
     高速化と並列計算によるチャレンジ!

 システム
  PARAGON:intel社製大型並列計算機(広島大学理学部)

 端末
  富士通FMV(広島大学附属福山中・高等学校コンピュータ教室)

 ソフトウェアー
  FORTRAN   UNIX

 具体的な練習課題をひとつ
   原点(0,0)に大きな質量M(例えば太陽)があり、それから重力を受けている
  質量mの粒子の運動を計算するプログラムを書きなさい。

   (発展課題)彗星や惑星の運動を計算してみよう。

 {苦労・失敗談−その1}
   彗星を太陽の周りで運動させて、その軌道を計算させたところ、
   太陽にある程度近づいたところで、いきなり、座標は太陽の向こう側へ。
   よくよくプログラムを見直してみると、太陽を質点として仮定し、かつ、
   太陽の質点から400kmの地点を通過する設定のため、近日点通過の速度が
   あまりにも速すぎたということに気づくまでにしばらく悩んだ。

 {苦労・失敗談−その2}
   太陽に地球を落としたら、いつまでたっても座標が変化しない。
   よくよくプログラムを見直してみると、太陽を通り越して戻ってくる
   インターバルで、たまたま計算をさせていた。



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呉屋{goya@fukuyama.hiroshima-u.ac.jp}まで。