福山附属・同窓会オリーブ会 合同企画 第6回 OLIVE の 環 2009 |
■開会挨拶 天野肇オリーブ会会長(6回生)
■附属福山6回生の3氏の講演と対話
平盛勝彦 ・ 杉本宏之 ・ 佐藤光正
■生徒とともにオリーブ植樹式
■参加:4年生(60回生)全員202名
■会場:マルチメディアホールと新オリーブ園
講演を聴いての感想
◆ 先輩方のお話を聞いて、何か一つのことに熱心に取り組むことは、大切なことだと学びました。何か目標に向かっていくとき、あきらめることは禁物だな、と思いました。「あきらめが肝心」という言葉があるように、障害にぶつかった時は、ある程度抵抗してみても、今までの自分の気持ちをそこで捨ててしまっていたような気がします。障害があったから目標に達成できなかったのではなく、目標に向かう意志をなくしてしまったから、自分の目指す方向に行けない、というごく当たり前のようなことに改めて気づかされました。でも、そんな当たり前のようなことに心を打たれたのだから、自分が今までどれだけ目標に向かって、消極的に取り組んできたのかを思い知らされました。努力したら必ず報われるかどうかは分からないけれど、努力なしに成功することはできない。あきらめず、努力を続けることが、成功への第一歩だと思いました。私は今まで、その一歩すら踏めていなかったと思います。そのくせ、二歩目、三歩目のことばかり頭に描き、結局何の前進もなかった。自分の進みたい道を歩むためにも、まずは、一歩を踏み出せるようになりたいです。6回生、という私たちにとって大先輩にあたる方々のお話が聞けて、また学校という場を通じて、オリーブの一員というつながりがあることを、本当に誇りだと思いました。これからも、オリーブの一員として、先輩方の築いてきた伝統を引き継いでいきたいです。◆ 3人の先輩の話を聞いて、人生は成功ばかりでなく、沢山の失敗や、努力、経験の上に成り立つのだと感じた。多数の流れに身を任せるのではなく、自分の意志で独立し、夢を叶えることの難しさや知識だけでは医者と呼べず、患者と交流することで経験を積むことの重要さ、そして意味をはき違えずに「自己責任」を全うする大切さを聞くことができた。数年後、自分がどうなるかは確定していない(進路で多少の方向性は決まってはいるが)。けれども、もう古希を迎えられた先輩方の話は、将来私が行き詰まったりした時にこそ本当に発揮されるような、そういった話なのだと思う。そして今回の「オリーブの環2009」で、自分もまた、この環の一員なのだと実感した。「自由・自主・自立(自律)」を掲げるこの学校で果たしてそれを培うことができているか、それとも意味をはき違えているかを考え直すきっかけにもなった。そういった意味でも、今回の経験は大きな意味があったと感じる。これからは、オリーブの一員として、この「自由・自主・自立(自律)」を今まで先輩が私たちへ受け継いできてくれたように、私も後輩へ受け継げるように校風を守りつつもその大切さを伝えたい。先輩が私達へ教えてくれた「経験」「交流」「自己責任」「努力」なども大切にして、これからの生活にも将来にも役立てていきたい。今日は先輩の話を聞くことができて、まだ少し難しいところもあったが、楽しかった。これから目線を遠く持つことも大事にしたい。
◆ どなたの人生もすごいと思った。たくさんの経験をされてきての話だった。それぞれの「思い」というのが伝わってきた。共通してすごいなーと思ったのは、自分に「誇り」を持っておられることだった。それぞれの方が精一杯生きてきて、頑張ってきて、中にはさらに頑張ろう、夢はまだあきらめられない、自分がやらないと!そんな風に思っていらっしゃる方もいて、それが格好良かった。そうやって、誇りを持てる生き方、まだまだ夢を実現させるんだ!っていう思いができる、それって難しいことなんだろうと思う。けど、私も自分が70歳になったとき、そういう風に言える生き方がしたい。やりたいこと、やりとげたいことをあきらめずに頑張って、今回のお三方みたいに笑顔で、若い人たちに人生を語ってみたい。「すごい!」って思わせたい。だから、毎日を大切に過ごして、しっかり未来を見つめ、自分が何をしたいか、何をやるべきかを考えて、探して、生きていこう、そんな風に思った。
◆ 「リスクがなければチャンスはこない」という言葉が印象に残りました。何事をするのにも、きっとどこかに何かしらのリスクがあると思います。いつもいつもハイリスク・ハイリターンのことばかりやるのも、どうかと思いますが、「これだけは!」と思うような、どうしても譲れない部分、そういったところではリスクを負ってでも、チャンスをつかむために思い切った行動が必要なのだ、と勇気づけられた気がします。また「自己責任」ということについても考えさせられました。現在、僕たちは進路について少しずつ現実的に考え始めていますが、将来、社会へ出て活動を始めた時、のしかかってくる自己責任というものは、今の比ではないだろうな、と、そしてすでにどの道へ進もうかと考えている今の時点で、自己責任というものは、つきまとっているのだ、と改めて実感させてもらいました。ありがとうございました。
◆ 平盛先輩の話を聞いて、「死を想え」という概念に深く共感しました。「死を想え」という言葉通り、私達の未来には死が待っています。そこから逃げることはできないし、進むことしかできません。だからこそ、「死」について考えなければならないと思いました。欧米の骨を用いた造形物が伝えたかったことは、死は生と同じくらい美しいものだということだと私は思います。「死」を知るから、「生」の大切さに気づくことができます。最後の質疑応答の時に、平盛先輩は、「何でもいいから、命がけでやれ。」と言って下さいました。私達高校生にとって、未来は不安だらけで、そのことを考えると、今から腰が引けてしまうし、何をしたらいいのかもよく分かりません。でも、平盛先輩は、「何でもいい」と言って下さいました。「死」のことを考えると、私達には、あまり時間が残されていないように感じます。何をすべきかについて、迷っている暇もないのかもしれません。私は大人になること、未来に進むことが怖かったけれど、「何でもいい」から命がけですれば、きっと何かにつながるだろうと思います。そしてそれがいつか、「少し先を見ること」にも、つながっていくと思います。先輩方のお話のおかげで、勇気をもらうことができました。ありがとうございました。
◆ 3人の先輩方のお話を拝聴して気づいたのは、各々の方は高校での状態や選んだ職業の方向性といった人生の歩き方は全く違うが、「自分自身(の考え方)に自信を持っておられる。」という点では同じということだった。平盛さんは「国の決めたことだから」と盲進的にならずに自らが必要だと思ったことの実現のために会社をつくられている。杉本さんは「サラリーマンは平凡で単純と言われているけど、そうではない。」と自分の仕事に誇りを持っておられた。佐藤さんも、自分の作った技術を信じて、安定した地位を捨てて社会に挑まれたらしい。この、「自分自身を信じられる」という能力が、附属の生徒に共通なものなのか、成功した方々に共通なものなのかは分からない。しかし、現附属生で、かつ将来ビジネスで自分の路を切り開いていきたいと望んでいる自分に必要なアビリティであることは確実だろう。そして、自分を信じるということは、最後にいただいた言葉、「自己責任」にも通じると思う。自分の意志で確信をもってしたなら、その代償(責任)も自分自身で受け止めきれるだけの容量を持った大人になりたい、今日のお話を通じてそういうことを思った。
広島大学附属福山中・高等学校
広島大学附属福山高等学校同窓会オリーブ会