■日時 11月5日(火)10:00〜12:50 ■場所 広島大学附属福山中・高等学校 情報教育センター ■講師 石井 裕さん・木曽賢造さん(10回生) ■対象 広島大学附属福山中・高等学校4年生 【生徒の感想】 ■今回のオリーブの環を通じて今まで表立って感じることがなかった、大先輩とのつながり、広大附属福山の長い歴史、まさにオリーブの環を見たようで、とても感激しました。学友会歌や校歌を先輩方が歌ってらっしゃる姿を見ると、学校の歴史を感じるようで、なんとも言い表せない嬉しさを感じました。 石井先輩は研究者や教授として、木曽先輩は事業者としてご活躍されていますが、お二人とも様々な経験を経て今の職業についていらっしゃることがわかりました。同じ医学の道でも、自分の志や諸先輩のおっしゃったロマンでいくらでも道は生まれる、切り開いていけるのだと思いました。ここまで行き着くには沢山の苦労があったと思います。 今日事前にプロフィールをもらって読んでいたけれど、紙からの情報と直接ご本人からいただける情報とでは、その価値に雲泥の差があることを感じました。やっぱり直接にお話ししていただくのは大変なことだし、情報の背景やその時思ったことなど、たくさん知ることができます。こんなことができるのはやっぱり広大附属福山であるからで、私がオリーブの一員であることはすごく幸せなことだと思いました。このオリーブの環、肌で感じて受け継いだのだから、次は私たちだと思いました。オリーブの環を乱してしまわないように、オリーブの一員であることに誇りを持っていきたいです。今回はお話しいただきありがとうございました。 ■石井先輩のお話を聞いて人生に対する見方が変わった。人生には何が起きて、何が契機となって将来が変わるかわからない。だからこそ、歳相応の体験や打ち込めることを経験することが大切だと改めて感じた。今の自分には医師になるという夢がある。しかしこの夢も分岐点を迎えることで変わるかもしれない。今、学ぶことの全ての糧となるのだから今を生きることを大切にしようと思う。挫折は前向きに進むことで乗り越えられるということも学んだ。 木曽先輩の話を聞いて目標を持ち、表に出さない内に秘めた根性を原動力に、人よりお一歩でも前を目指して走ることの大切さを学んだ。先輩のように世界に目を向け、果敢にチャレンジする精神を持っている人はすごいと思う。今の自分にはまだ世界をのぞむだけの果敢さはない。しかし様々なことを経験する中で、目を向けられる人間になれると思った。挫折は次のチャンスを待つ、または新しく他のことに目を向けることで乗り越えるという言葉は特に印象的だった。 今日の講演会を通して自分はこれからの生き方を新しい視点から検討する糧を得たと思う。今を大切に生き、何事にも果敢にチャレンジするという姿勢を続けたい。自分も何十年か後にあの場に立てるような人間になりたいと強く思った。 ■私は16歳です。70歳まで生きるには、もうあと54年ほど生きなければならない。果たしてそれだけ生きた時に、あれだけおもしろい話ができるのだろうか、ということをふと考えました。54年も後輩の私たちが納得したり共感したり、ということはつまり、それは世代を超えて受け継がれている、一本の芯のようなものなのだろうな、とも思いました。 ご自分が長年携わってこられた事柄についての知識をかくしゃくと話ししてくださった石井先輩。今私たちが年相応を楽しんでいるこの時にも、そして私たちと同じ年代の子らにも、頭の中から「放射線」のことが消え去らない人がいる。それをつくってしまったのが原発でありこの国自体なのだと、手も震えるような心地で拝聴しました。あきらめも肝要とおっしゃっていましたが、ぎりぎりまで頑張ってもいいな、なんて思ってしまいます。 ご自分の遍歴を軽妙に語ってくださった木曽先輩、何度も笑わせていただきました。私は方が好きなので、堺屋太一さん、ぜひ読もうと思いました。学生闘争から遊学、病院、水産業、そしてまた病院へ…。先輩の辿ってこられた道と同じことはもうできませんが、それでも、目まぐるしい人生は楽しそうです。手に汗握りつつ、わくわくしながら聞かせていただきました。 最後に、お忙しい中来て下さって本当にこの学校は愛されているんだなぁと思いました。ありがとうございました。 ■私は先輩方お二人の話を聞いて、たくさん衝撃を受けました。まず思ったことは、「定型はない」ということ。型に自分を当てはめて自ら縛られる必要ないそうです。私は高校生になってから、とにかく頑張らないといけない、遊びたくても今まで程は遊べない、やっぱり勉強しなくてはいけない、と思って、その自分の意識や周りの雰囲気に縛られて、中学の時には感じなかったような息苦しさをひしひしと感じていました。でも先輩方からのメッセージは、「我慢し過ぎないように」ということと、「年相応に楽しんで」という内容でした。石井先輩は放射線を学ぶようになったのは成り行きだとおっしゃいました。何かに対して「これしかない!」いうふうに考える必要ないとも。木曽先輩の話は本当に衝撃的で、あまり身近に感じるような経験はなく、全てが新鮮でした。様々なことを思い立っては実行し、断念し、ときには不運に見舞われ、と、本当に波瀾万丈な経験談で、何か物語を聞いているぐらいの気分でした。最終的に多数開院しているそうで、すごく驚きました。この話を聞いて、確かに我慢するべきではないなと思いました。我慢したり何かに縛られたりして身動きの取れない状態になるより、したいことをして、でも頑張るところは頑張って、人より少し努力して、とした方がずっといい人生になるだろうし、結果も満足のいくものになるのだろうなと思いました。木曽先輩の信条に、「人生ロマンを求めて」というのがありました。夢は覚めてしまうから、ロマンなのだそうです。「根性を持って」というのもありましたが、これは人には見せない根性なのだそうです。心底納得できたし、格好いいなと思いました。先輩方のお話を聞いて、今までより幅広い考え方ができるようになったと思います。直接大先輩に会えて、お話を聞いて本当によかったです。 ■これから「やらなきゃいけないこと」と、「やりたいと思うこと」を両方意識させる話だった。前者、「やらなきゃいけないこと」。これは石井先輩の話全般や木曽先輩の話の中での「他人よりちょっと努力」と関連する。原発もそうだが、社会を担う我々に課された課題は山のようにある。そして全部小難しい。関係ないと割り切りたくなるようなことだらけである。それでも、やはり石井先輩の話から、そこへの責任がわいた。取り組むまでできなくても、せめて頭を悩ませて考えるくらいは取り組まなければならないことだ。そう思った。 そして、こういった責任感を覚え、同時に気分に負荷がかかる。簡単な話ではないから、気持ち斜め後ろ向きになる。そんな時に、木曽先輩の話や石井先輩の最後のメッセージから「やりたいと思うこと」の意識が浮上する。やらなきゃいけないことも大切なんだとけれども、あまり切り詰めるとよくないと。人生にロマンを求めよと木曽先輩のテンポ良い話を聞くと、少々のマイナスでも前向きになるような気がしてくる。支えるのは意欲で義務ではないから、それはこれからも何かを自分の軸?核?になっていくんだろうと思う。 片方だけに偏らないように生きていこうと思った。とかく自分にはどちらか一方に傾く傾向がある。つり合い取り上手の平衡感覚を身につけたいところだ。 ■私が一番印象に残ったのは、石井先生が最後に言われた「年齢相応の経験を積む。今一番やりたいこと、できることを今必死になってやる」ということ。この言葉を聞いて、自分は今一番やりたいと思うことを一生懸命できているのか考えた。結論から言うと、できていない。私の一番やりたいことは部活だけれど、よく「勉強しないといけない」と考えて、中途半端に終わってしまう。もちろん勉強しないといけない。特に私は人の何倍も努力しないといけない。だから私の場合は「やりたいこと」と「しなければいけないもの」は別として考えて、どちらも両立できるように努力したい。 また、これも石井先生が言われた、「将来は自分にはこれしかない!これを絶対やるんだ!と思っていても、変わっていく」ということ。これは、今の私そのものだと思った。今の自分には昔から変わらない夢があるけれど、その一方で、今まで他の道を考えなかったから「自分にはこの道だけだ」と思い込んでいるところもあると気付かされた。無理して夢をかえる必要はないけれど、もし失敗したときや、本当に心からやりたいと思う仕事に出会ったとき、他の道を考えていなかったら行き止まりになってしまう。そうなることのないように、視野を広げて勉強して、たくさんの経験を積み、たくさんの苦労をして一歩ずつ成長し、いい大人・人間になりたいと思う。将来について改めて考えさせられる良い機会だった。 ■先輩のお話を聞いて考えたことは、自分の将来についてでした。石井先生は、新聞の記事がきっかけで今の自分に至ったそうだし、木曽先生は、大学時代に色々と冒険(?)して、最終的には幾つも病院を開くという人生を送られています。僕らよりも50年多く生きてきて、そのうち、中学高校で過ごした時間というのはどういう位置にあるんだろうか、僕は中学に入学した時から自分の人生が始まったんじゃないかというくらい大きな割合を占めています。質的に。でも今日来られた先輩方は、僕らが生きてきた時間の5倍ほども生きているわけで、僕はそのうちの20%ほどしか知らないわけで、将来への不安を凄く強く感じました。僕は、その類の不安は、日頃から感じることがたまにあるけど、親にそのこと話したら「とりあえず勉強しときなさい」みたいなことばかり返ってきて、これから自分が進むべき道が本当にわからなくなっていました。でも質問の答え出てきた「なりゆきです」という言葉で少し気が楽になりました。もちろんただなりゆきに任せていればいいいというわけではないだろうけど、学を修めて大学の教授をやってきたようなすごい人でも、人生を振り返って「なりゆきです」と言えることに、救われた気がしました。 ■人生経験が少ないので、このような話を聞く機会があるといろいろなことを学ぶことができます。今日の先輩方の話はとても参考になりました。今までいろんな人たちの話を読んだり聞いたりしてきましたが、やはり失敗までいかなくても、上手くいかなかったりして、想定外の状況になったというのは誰しも少なからずあるんだなと思いました。はじめProfileを見たときには、立派な、転ぶことなく人生を歩んでこられたのだろうかと思いましたが、話を聞くとやはり多くの経験をされていました。僕には自分の人生を振り返れなくても生活なら振り返れます。自分の生活の中を、上手くいった事は失敗したことよりはるかに少なく、意外と地味です。きっと他の人からみればいいなと思われるであろう部分は誰しも持っているのでしょうが、自分には当たり前だったり、気がつきにくかったりしてしまうのだろうと思います。そう思って先輩方の話を聞くととても自分がしたことを振り返って人にまで話ができている。今の自分にはとてもできそうにありません。けれど、先輩方の話にもあったように、根性を持って前向きに考えて生きてゆけば人生が自分の思ったようにはいかないにしても今よりはかなり良くなると思います。また人前でも自分はこんな経験をしてきたんだと(恥ずかしいこともあると思うが)言えるようになるんだと思います。いや言えるように努力し頑張ります。また人前で言うことが全てではなくて、「それくらい自分の人生振り返ってみるとこんな感じだと客観視できて自信を持てること」だと思います。先輩方はこの学校を卒業されて今日のお話しであったような活動をされているようです。立派だと思います。だから僕も、自分の人生の最期までに自信を持てることをしたいと思います。でも、先輩方とはまた違う僕なりの人生を歩みたいです。またオリーブのつながりの強さも感じました。同じ学校というだけでこれほどのつながりが持てることに驚きました。また嬉しくも思いました。この行事を今後の参考にしたいと思います。 広島大学附属福山中・高等学校 広島大学附属福山高等学校同窓会オリーブ会 |
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