5.学校教育のなかに広域的な共同学習を定着させるために
 今回の調査結果から、現在の学校においては、1年をこえる継続的な教育活動は、非常に困難であることを理解することができます。学校は1年単位で運営されているため、教師の転勤、生徒の卒業などは、長期的な教育活動に大きな打撃を与えます。また、長期休暇なども、観測には大きな障害になります。さらに現在の学校が教師や生徒にとって、非常に忙しい場所になっていることも、大きな問題です。新しい教育活動を導入することによって、学校教育の内容が変わり、ゆとりのある生き生きとしたものに学校が変わっていかなければ、導入の意味が少なくなります。
 そういった観点から、どのようにすれば、様々な問題をはらんだ学校教育の中で、広域的な共同学習を実現できるかを組織的に研究することが必要です。