2.環境教育の全体計画
当校では中高一貫という特長を生かすため,環境教育についても段階的な学習による取り組みを学年に応じた形でおこなっている。6年間の教育課程の中では,特に中学校での環境教育に重点を置いて位置づけ,各教科が連携を取りつつ,総合的な視点に立った環境教育を目指している。
当校では,平成7年度のグローブプログラム参加から当校における研究の中心課題として環境教育に取り組み,次のような柱立てを行った。まず第1段階として知識を増やすだけにおわる環境教育ではなく,実際に体験し自分の五感で環境を感じることを基礎とした環境教育を実践する。第2段階では体験を基に観測結果などの環境データを利用して,生徒に身の回りの環境を科学的に認識させる。そして第3段階として,生徒の実践力を培うための課題に取り組み,小さなことからでも実践できるようになることを目指している。その中で,特に第3段階ではコミュニケーション活動を重視し,自分の意見を相手に論理的に伝えることができるようになることを重視している。
この3つの段階は,各教科や特別活動において学年や内容に応じて実践され,環境問題に関わる内容を扱うたびに教員がこれを意識して教育活動を行うように申し合わせている。
このようにして中高6カ年を通じて,環境について体験を元に学び,解決の方法を科学的に認識し,実生活の中で環境のために行動できる態度を育成し,将来にわたって地球環境に貢献できる生徒を育成することをめざして,当校の環境教育は推進されている。