『鞆之港』1930 木版(部分) |
『鞆の浦 仙酔島』1925〜30油彩 |
『アルプス山中の村』1925油彩 |
『渓流』1910油彩 |
『ヨセミテ公園』1924〜25油彩 |
『帆船 朝』1926木版画 |
『月見草と浴衣の女』1907水彩 |
小山正太郎の画塾不同舎で中川八郎や,満谷国四郎,鹿子木孟郎らとともに学んだ吉田博(1876-1950)。彼は明治の洋画界を二分した新旧の争いの中で,旧派のリーダーとしてその先頭に立ち太平洋画会を基盤に活躍,風景画に多くの秀作を生み出しました。
明治40(1907)年文展第1回から3回まで連続して受賞。第4回から審査員となり,以後独自の姿勢を貫きながらも文展・帝展で活躍し,近代洋画史に大きな足跡を残しました。
本展は,吉田博の作品を「初期の水彩画」「中期の油彩画」「後期の木版画」にわけて構成。その抒情豊かな作風はすでにふくやま美術館所蔵の木版画でなじみの深いものになっていますが,今回の初の大回顧展により木版画家としてばかりでなく洋画家,水彩画家としても活躍した彼の全画業を,約100展の作品で展観しようというものです。