茶の芸術 利休と織部
■期 間:1998年9月19日(土)−−10月25日(日)
■開館時間:午前9時30分〜午後5時 (月曜日休館)
中国よりもたらされた喫茶の風は唐物尊重の茶の湯を経て、やがて村田珠光、武野紹おう、千利休により独自に美意識の「わび茶」の世界を生みます。利休が完成させたわび茶は求道精神の強いもので、草庵の茶とも言われるように茶道具も日常的なものが採り入れられました。これに対し、古田織部の茶は豪放な武家精神を反映したもので、茶道具も利休とは異なり作為の強い造形美を創りだしました。織部焼はその象徴的なものです。
戦国の乱世を生き抜いた利休と織部の二人の茶人は師弟の関係にありながら、その目指すものにはかなりの開きがあります。その対照的な美意識のはざまに新しい美を生みだした不動の精神の存在が読みとることができるのです。本展は、開館10周年を記念するもので、利休と織部、それぞれゆかりの茶道具など約70点を展示し、茶の湯の美をひろく紹介しようとするものであります。
■観覧料:一般900円(700円)、中高生500円(400円)、小学生400円(300円)
( )内は前売りまたは20名以上の団体料金