うつぎ

和名:空木(うつぎ).別名:うのはな.
学名:Deutzia crenata Sieb. et Zucc. (ユキノシタ科)
万葉:うのはな(卯の花).
日本各地の山野に普通に生育する落葉低木で生垣や植栽も多い.晩春,5枚の花弁をもつ白色の花が密に咲く.和名の由来は,幹が中空による.
wpe9.jpg (36292 バイト) ウツギ

五月山(さつきやま) 卯(う)の花月夜(はなづくよ) ほととぎす

        聞けども飽(あ)かず また鳴かぬかも

作者不詳  『万葉集』巻十1953

 五月の山。卯の花が咲く月夜。ホトトギスが鳴く。このシチュエーションは最高! いくら聞いても飽きないね。もう一回鳴かないかなあ。

wpeA.jpg (24857 バイト) アベリア

wpeB.jpg (34615 バイト) ベニウツギ


 「卯の花のにおう垣根に ほととぎす早も来啼きて 忍音もらす 夏は来ぬ」(佐々木信綱作詞、小山作之助作曲)と新編教育唱歌集(明治29年)に歌われているのは、このウツギの花です。卯の花は、陰暦の卯月(4月)に咲く花という意味で名付けられたといわれています。幹が中空であることからこの名がついたともいわれています。
 ウツギの材は、アジサイとともに、原始の火起こしのヒキリギネに適しています。マイギリ式やユミギリ式やモミギリ式火起こしの先端につけて使われます。薬用として、枝や葉の煎汁は黄疸に効くといわれています。(薬用、寄せ木細工材)

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utugi.jpg (19706 バイト) 校内分布図:は植物の生育場所。