かしわ |
和名:槲(かしわ) |
学名:Quercus dentata Thunb. (ブナ科) | |
万葉:かしわ(柏). | |
日本各地の温帯から暖帯域に生育する落葉高木.葉は比較的大きく,枯葉のまま越冬し春になって落葉する.花は若芽と同時に開く. | |
印南野(いなみの)の 赤(あか)ら柏(がしわ)は 時はあれど 君を吾(あ)が思(も)ふ 時はさねなし 安宿王(あすかべのおおきみ) 『万葉集』巻二十4301 いなみ野の赤い葉のかしわは決まった時季があるけれども、君を私が思うのはずっとずっと止まらないよ。 |
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カシワとは、炊葉(カシグハ)の意味です。食べ物を盛る葉のことを指します。昔は食べ物を盛る葉として、種々の木の葉を用い、それらすべてをカシワと称していましたが、ここでいうカシワが特に多く使われましたので、ついにその名をもっぱらにするようになったと思われます。 宮中や春日大社などの神社では、今なお植物をお供えするときにはカシワの葉が使われています。カシワは神事と深いつながりを持ち、神前で打つ「柏手」などもカシワの葉に由来するといわれています。 現在は、端午の節句に柏餅を包むのにカシワの葉が使われています。樹皮は、民間で古くから絹織物の染色に利用されていました。(食用、染料) |
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校内分布図:●は植物の生育場所。 |