く ず |
和名:葛(くず) |
学名:Pueraria thunbergiana Benth. (マメ科) | |
万葉:くず(葛). | |
日本各地の山野にはえる多年草.茎はつる性で長さ10m以上になる.夏から秋にかけて,赤紫色の蝶形の花が穂状に開く. | |
雁(かり)がねの 寒く鳴きしゆ 水茎(みずぐき)の 岡の葛葉(くずは)は 色づきにけり 作者不詳 『万葉集』巻十2208 雁が寒々と鳴いた頃から、岡のくずの葉は色づいて来たなあ。 |
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秋の七草の一つです。 現在では畑や森の邪魔者としてしか扱われませんが、昔は非常に有用な植物でした。根は、葛餅や葛湯のもとになる葛粉がとれることで知られています。冬期に根を掘ってくだき、水で洗ってその汁を沈殿させ、うわ水を捨てて、また水を入れて沈殿させます。これを厳冬期に繰り返して不純物を取り除いて良質の澱粉をとります。花は、日干しにして二日酔に煎じて服用します。根は、天日乾燥し、葛根湯にして風邪、肩こりに用います。蔓は90〜120pに刈り取って繊維をとり、布に織ります。これを葛布(くずふ)といいます。上代では庶民の主要な衣料であったといわれています。 名前の由来は、大和の国栖(くず)の人が葛粉を作って売ったことによるといわれています。(食用、薬用、衣料、飼料) |
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校内分布図:●は植物の生育場所。 |