く わ |
和名:山桑(やまぐわ).別名:くわ |
学名:Morus bombycis Koidz.(クワ科) | |
万葉:くわ(桑). | |
日本各地の山野に生育し,また養蚕用に植栽される落葉高木.雌雄異株.早春,淡黄色の小花を開くが,花弁はない.果実は初夏に黒紫色に熟する. | |
たらちねの 母がそのなる 桑(くわ)すらに 願へば衣に 着るといふものを 作者不詳 『万葉集』巻七1357 (たらちねの)母の仕事の桑でさえも、願えば衣にして着られるというのに…(かなわぬ恋も、心から願えば、いつかはかなうさ。) |
|
若い果実 |
|
大正10年に発表された「赤とんぼ」(三木露風作詞・山田耕筰作曲)の二番に「♪ 山のはたけの 桑の実を 小かごに摘んだは まぼろしか ♪」と歌われています。ある年令以上の人はみんな知っている歌ですが、クワの実の味を知っているのはどの年代でしょうか。生で食べても、ジャムにしてもおいしいようです。 くわはカイコの餌として植えられたので、全国各地にそのなごりが残っています。万葉時代は、各家でカイコを飼って生糸をとり、絹織物を作るのが女性の重要な仕事だったようです。 根皮は、乾燥して咳止め、気管支ぜんそくに利用し、葉や実は天日乾燥して糖尿病や強壮に利用します。(食用、薬用、養蚕) |
|
. | |
校内分布図:●は植物の生育場所。 |