ちがや

和名:茅萱(ちがや)
学名:Imperata cylindrica Beauv. (イネ科)
万葉:つばな(茅花).
日本各地の日当たりのよい草地に群生する多年草.晩春に葉に先立って花穂をだす.若い花穂はツバナと呼ばれ,かすかに甘味がある.
wpe1E.jpg (24629 バイト) 花穂
戯奴(わけ)がため わが手もすまに 春の野に 

                  抜ける茅花(つばな)そ 食して肥(こ)えませ

紀女郎(きのいらつめ)  『万葉集』巻八1460

  これは、お前のために私が手も休めずに春の野で抜いたつばなだよ。これを食べてしっかり栄養をつけなさい。

wpe1F.jpg (49629 バイト) ツバナ


 チガヤの花穂がまだ顔を出さないものをツバナといい、これを抜いて食べたものです。

 漢方ではチガヤの根を利尿、止血、発汗の目的で薬用にします。チガヤの花穂は乾燥させて、火打石で火を起こすときのホクチにしていました。万葉時代には生活の必需品であったと思われます。(食用、薬用)

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chigaya.jpg (19422 バイト) 校内分布図:は植物の生育場所。