なでしこ

和名:撫子(なでしこ)
学名:Dianthus superbus L. (カワラナデシコ,ナデシコ科)
万葉:なでしこ(撫子).
日本各地の山野および海岸にはえる多年草.茎の高さは通常50cm内外.夏から秋にかけて,淡紅色まれに白色の可憐な花をつける.花弁は5枚で糸状に細裂する.
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なでしこが その花にもが 朝(あさ)な朝(さ)な 

             手に取り持ちて 恋ひぬ日なけむ

大伴家持(おおとものやかもち)  『万葉集』巻三408

 あなたが、なでしこの、その花だったらいい。毎朝毎朝手に取って…。そうしたら、恋い焦(こ)がれて苦しむ日はないだろう。


山上憶良の旋頭歌に詠まれた、秋の七草のひとつです。

 風に吹かれる優雅な姿に比して、物腰のやわらかい古風な女性を「やまとなでしこ」と呼んでいます。植物名の「ヤマトナデシコ」は、中国から入ってきた「カラナデシコ」と区別するために呼ばれた名前です。

 春、若菜を茹でて水に浸し、食用にします。秋、種子をとって天日乾燥し、排尿困難、むくみに煎服します。(食用、薬用)

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nadesiko.jpg (19348 バイト) 校内分布図:は植物の生育場所。