ねむのき |
和名:合歓の木(ねむのき) |
学名:Albizzia julibrissin Durazz. (マメ科) | |
万葉:ねぶ(合歓木). | |
東北地方以南の山野に生育する落葉高木.初夏,紅色の花は日没前に開花する.花弁は小さく目立たず,雄しべの花糸が長く紅色を呈する. | |
昼は咲き 夜(よる)は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ 紀女郎(きのいらつめ) 『万葉集』巻八1461 昼は開咲き夜は恋いつつ寝るように閉じるネムの花を、あるじだけが見てよいでしょうか。あんたもうちに見においでよ。 |
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この歌は紀女郎(きのいらつめ)がプレイボーイの大伴家持に贈った歌ですが、その返歌で「吾妹子が 形見の合歓木は 花のみに 咲きて蓋しく 実にならじかも」と言っています。かなりきつい肘鉄(ひじてつ)かと思われますが、最後の「実にならじかも」は大伴家持の認識不足であったと思われます。ネムノキには大きなマメがなります。花ばかり愛(め)でないで、実がつくまで観察したいものです。 ネムノキの樹皮を天日乾燥して、関節炎や腰痛、打ち身に煎服します。 ネムノキの名前の由来は、夜、葉を閉じることによります。(薬用) |
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校内分布図:●は植物の生育場所。 |