のいばら

和名:野薔薇(のいばら)
学名:Rosa multiflora Thunb. (バラ科)
万葉:うまら(荊).
日本各地の原野,河岸などに生育する落葉低木.初夏に径2cmくらいの芳香のある花を多数開く.花弁は白色あるいは淡紅色で5枚.果実は球形で赤い.
wpe33.jpg (38377 バイト) ノイバラ
 道の辺(へ)の 茨(うまら)の末(うれ)に 這(は)ほ豆の 

                     からまる君を はなれか行かむ

丈部鳥(はせつかべのとり)  『万葉集』巻二十4352

 私はこれから、道ばたの茨の枝先に這いまつわる豆のようにまつわりつく君に別れて行くのだろうか。

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 ノイバラは、畑や森のやっかいものです。万葉集に歌われている防人の気持ちにぴったりの存在です。ノイバラがあると、なかなか草原や森に入れません。鋭いトゲですぐにかぎざきを作ってしまいます。いばらの道の厳しさでしょうか。

 新芽は食用にします。冬、真赤に熟した実をとり天日乾燥したものを、便秘に煎服します。作用が激しいため、量を間違わないようにしなければなりません。(食用、薬用)

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noibara.jpg (21001 バイト) 校内分布図:は植物の生育場所。