よめな

和名:嫁菜(よめな)
学名:Aster yomena Makino (キク科)
万葉:うはぎ.
日本各地の山野や耕作地でやや湿った所にはえる多年草.高さ30〜100cm.秋に径2.5cm程度の花を開く.中心部の管状花は黄色で,周囲の舌状花は紫色.

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 春日野(かすがの)に 煙立つ見ゆ 娘子(おとめ)らし 

          春野(はるの)のうはぎ 摘(つ)みて煮(に)らしも

作者不詳 『万葉集』巻十1879   

 春日野(かすがの)に煙が立ちのぼるのが見える。おとめたちが春野のうはぎを摘んで煮ているのだろうよ。

*「うはぎ」は「ヨメナ」のこと。 

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 上記の歌は、宮廷の春の行事で、女官たちが若芽を摘んで談笑する楽しい一時の情景を詠んだものと思われます。ヨメナは、早春に若芽を摘んで食用にする野草の代表格です。芽が5〜6pにのびた頃に摘んで、塩茹でし、きざんで飯にまぜたものが「よめな飯」です。

 民間では全草を乾燥し、解熱、利尿に煎服します。(食用、薬用)

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yomena.jpg (19337 バイト) 校内分布図:は植物の生育場所。