- (3) GLOBE Mailなどの利用
- GLOBEサーバにあるGLOBEMailのコーナーでは,参加校同士でメールによる交流がおこなわれている。これまでに,アメリカをはじめ,オーストラリアやノルウェー,チェコなどからメールが届き,生徒はつたない英語ではあるが精一杯の返事を送り返した。さらに返事のメールが届けば,大変な喜びようであった。
- 当校では,GLOBE Mailに関しては,有志の生徒による取り組みとした。メールに英語で返事を書くことは,中学生にとっては時間を要することであり,授業内でおこなうことは困難であると判断した。生徒の中には,2〜3日おきにやって来て,GLOBE Mailのコーナーをチェックしている生徒もいた。
- ただ残念なことに,こちらからメールを書いた場合も,来たメールに返事を書いた場合も,返事の来る割合は7〜8通に1通程度と低い。それだけに,返事が来たときの喜びが大きかったのかもしれないが,もう少し効率的にメールのやりとりができるシステムが望まれる所である。
- GLOBE Mailのコーナーとは別に,日本のGLOBEプログラム参加校の加茂中学校との間で,電子メールによる交流をおこなうことができた。クラブ活動や身の回りの生活の話題で盛り上がったようで,GLOBEに参加している生徒の,楽しみの一つとなっていた。
- GLOBE JAPANサーバの掲示板のコーナーも,生徒たちの興味を引いた活動となった。
- (4) こどもエコクラブとGLOBEプログラム
- こどもエコクラブは,環境庁が主催する全国の環境問題に興味を持つこどもたちのグループが参加している組織で,こどもたちの活動をサポートしてくれている。
- 当校でも,こどもエコクラブが発足した1995年度より,中学校2年生の選択の課題学習「環境学習」を履修している28名,1996年度は36名の生徒が,「広島大学附属福山中学校エコクラブ」という名前で参加した。
- こどもエコクラブでは,日頃の活動を多くの仲間に紹介するために活動コンテストがおこなわれ,成果発表会が開催される。当校のこどもエコクラブも応募しようということになり,有志の生徒5名(男子2名,女子3名)が中心となって,活動の成果を模造紙一枚にまとめた。内容は,当校のGLOBEプログラムや酸性雨調査プロジェクトの活動の様子と,生徒たちが課題研究としておこなった,空気の汚れや酸性雨の影響に関する実験について,写真や図を交えてまとめた。締め切りが1月中旬だったが,年が明けてからは日曜日にも学校へ登校して作業をするといった熱の入れようで,和気あいあいとした雰囲気で作業をした。
- 残念ながら当校の作品「STOP THE 酸性雨」は,全国フェスティバルでの発表団体には選ばれなかったが,横浜市のランドマークホールでおこなわれたフェスティバルの会場でパネル展示された。
- この結果が認められ,1996年6月8日に広島市でおこなわれた広島県の「環境の日県民大会」の会場で,活動の成果を発表することになった。発表は生徒の希望から,普通のスライド上映ではなく,コンピュータの画面を映しておこなおうということになり,HTML言語を使ったプレゼンテーション画面を作成した。シナリオ作りや写真を集める作業など,すべて生徒が中心となっておこない,教員は技術的な援助だけにとどめた。発表にはGLOBEのホームページなど,インターネットのデータや画像なども利用することにした。生徒たちは,普段からデータの送信などでインターネットを利用しており,WWWで見た画像の中から印象に残っていたものなどを選び出して使っていた。また,画像の中に文字を入れたいということで,このあたりは教員の助けを借りながら作業をした。当日は,堂々とした態度で発表をおこない,その様子の一部はテレビのローカル番組でも紹介された。
- また1997年8月には,福山市の「こどもエコクラブ環境教室」でも活動の様子を紹介する機会を与えられ,GLOBEや酸性雨の観測の様子を報告した。