■ 広島大学附属福山中・高等学校の中高一貫教育 ■

3 特色のある学習

 国語科   

1.指導上の留意点

中高一貫教育において「ゆとり」をつくり、一人ひとりの個性や創造性を伸ばすことをねらいとし次の点に留意して指導する。
(1)内容を精選し、思考力を伸ばすことを主なねらいとする。

(2)読書、作文等、生徒の学習活動を生かした授業をし、国語を楽しく学ぶ行事を行う。

(3)地域と結びついた文化を学び、生涯学習の基となる力を養う。

2 学習の内容 (1996年度の授業・行事の例)

(1)読書を生かした授業

●1年 星新一訳「竹取物語」(角川文庫)教科書教材から発展し、読みを広げる。

●2年 山川方夫「夏の葬列」(集英社文庫)教科書教材から発展し、読みを広げる。

●3年 井伏鱒二「山椒魚」(新潮文庫)作品を読み井伏鱒二を紹介する文章を書く。

生徒の作文の例(部分)

「『屋根の上のサワン』を書いた井伏鱒二という人は、孤独が好きで一人で本を読んだりしていた広島県福山市の庶民的な人でした。そして、ロマンチストでもありました。彼の作品には、計算され組み立てられた独特な世界があります。」

●4年 鈴木孝夫「教養としての言語学」(岩波新書)興味深い部分を選び考察する。

●6年 小林秀雄「栗の樹」(講談社文芸文庫)教科書教材から発展し、読みを広げる。
生徒の作文の例(部分)

「『見ることは喋ることではない。言葉は眼の邪魔になるものです。』小林秀雄 『美を求める心』より/ 日曜日の美術館、展示が変わったころに行くことにしている。必ず一人で行くなぜか分からなかったが、今はよく分かる。 /  私は、美術館の中では誰にも会いたくない。喋ることなしに作品を見ていると、いろんなものが見えてきそうなきがしていた。小林秀雄 『美を求める心』を読んでいて、ほっとする。びっくりするのに、ほっとするのだ。『これでいいのだよ』って、頭を撫でられているかんじがする。」

●123年 森毅「まちがったっていいじゃないか」(ちくま文庫)共通の本を読ませる。

(2)古典旅行

歌のよまれた地を訪れ、 和歌の世界を実感し、古典の学習を広げ深める。

●3年 福山市鞆ノ浦の旅 (1日) 大伴旅人の歌 (右の写真)

●4年 奈良県明日香の旅 (1泊 2日) 万葉集

(3)百人一首大会

(4)読書感想文コンクール

国語科のホームページへ


Back