1.
実習にのぞむ心構え
生徒にとっては,教育実習生も先生である。実習生は教育実習でさまざまなことを学
ぶが,教壇に立てば自分は教える立場にあることを認識してほしい。また実習の大部分
の時間は「数学の教科指導」である。まず数学の高い学力を身につけた上で実習にのぞん
でほしい。さらに,教師になりたいという熱意が必要であることは言うまでもない。
2.実習前の準備
ア.指導案の書き方について
◆どのような教育観で,どのような立場から指導しようとしているのか。
理解させようとしているのか,あるいは考えさせようとしているのかなど。
◆重点は何か
重点項目を多くしてはならない。1時限1項目が原則。
◆目的達成のために,どんな方法,段階,順序を考えているか。
◆生徒が活動する場面を必ず設定しよう。
生徒にさせることと,教員がすることをはっきりと区別する。
実際の授業で指導案の通りにいかないこともあるが,あまり気にしなくてよい。生徒
の理解を無視して強行するのはよくないし,休憩時間に延長して授業を行うのは最も
よくない。
- イ.発問について
- 発問にもさまざまなレベルがある。
- *生徒がすでに知っていることを確認させる導入的な発問
「・・ですね」
- *生徒に問題意識を持たせ,考えさせる発問
「・・はなぜですか」
- *生徒の理解を評価するための発問
「・・をどう思うか」
- *課題設定的な発問
「では次に何をしたらよいですか」
- 場面に応じて発問を使い分けよう。
また発問してから生徒が答えるまで,充分に時間を確保すること。
- ウ.教具を作ろう
教材の中には抽象的でとらえどころの無い物も多くある。長い時間をかけて説明するよりも,教具を一目見ただけで納得できる場合もある。また手作りの教具を教室に持ち込むことによって,生徒は「先生は今日何をするのだろう」と素直に反応する。数学準備室には,たくさんの教具や,教具を作成するための材料がある。動的幾何ソフトなどICTを使って画面上で操作したり,紙から立体を組み立てたり,実際に袋から玉を取り出したりと,教具を用いた学習指導は多岐に渡る。実習期間中は,是非,教具を用いた学習指導を考えてみてほしい。
- エ.自分以外の実習生の授業を数多く観察しよう。
観察に際しては,授業を生徒の立場で受けるのではなく,その授業の悪い点を見つけてください。その際しゃべりかたや板書の仕方などの技術的なことばかりでなく,授業の構成方法などにも注意しよう。単に良かった,悪かったというのではなく,どこがどのように悪かったのか,また自分ならこうする,という目で見ること。なお反省会では必ず自分の意見を言おう。
|