SPP 2011

2色多角形の不思議な世界

              広島大学教育学部 教授 寺垣内政一先生

離散数学分野の「ラムゼー理論」をテーマとした数学的な活動を通し,生徒自らが,課題を発見し,仮説を立て,自分で証明までしていく力を育んでいきます。
 「ラムゼー理論」は,六角形の辺および対角線を自由に赤色か青色に塗り分けることからスタートします。そこからある現象を発見し,次に,四角形,五角形,七角形・・・と頂点の個数を変えて同じ作業をおこない,最終的には,ある一般的な性質を生徒が証明できるところまでを目指します。

 

役に立つ天然色素 〜自然を彩る”色”んな反応〜

  水産大学校食品科学科 准教授 田上保博先生

身近な天然物として貝や漢方薬となる植物を用いた色素に関する実験を通して,古来より利用されている色素について考えていきます。また化学反応や化学そのものが日常生活や自然界の様々な現象と密接に関わっていることを考えます。会場は,当校と,水産大学校となります。

 

生物多様性戦略としての保存生態学

広島市立安佐動物公園園長 大丸秀士先生

安佐動物公園は世界で初めてオオサンショウウオの産卵・孵化・育成に成功した野外施設を有しており,オオサンショウウオに関する教育コンテンツとノウハウを豊富に有しています。その他にも,クロサイの継続した繁殖と種の保存活動や両生類保存活動など,多くの動物種において専門的な知識,実体験を有しています。
 これらのコンテンツやノウハウを利用して,生物多様性について,遺伝子レベルから種内,種間,生態系レベルまで体験活動や実験・観察を通して考えていきます。会場は,当校と安佐動物公園となります。

  

未来のレスキューロボットを創ろう!

広島大学教育学部 准教授 長松正康先生

広島大学教育学部 准教授 川田和男先生

 レスキュー(人命救助)を題材としたロボット製作を行います。ものづくりを通しての「工夫・創造する力」の育成を目指します。またこれに加え,ロボット製作の過程において,自らが被災者の立場に立ち,安心・安全性や心理的な側面にまで深く考えていきます。製作中に直面した問題に対して,グループ内で生徒たちが意見を出し合い,自ら考え,解決をしていきます。場合によっては,それを全体の問題として取り上げ,どのように解決すれば良いのか意見を出し合い解決をしていきます。

 


広島大学附属福山中・高等学校
研究部