2012年度 SPP

海から考える環境保全


福山大学生命工学部  教授 満谷 淳先生

         准教授 北口博隆先生



 中学
2年生選択理科の授業の一環として,水環境に着目して「環境を保全する」とはどういうことなのか,何が必要なのかを考えていきます。

 海という環境の中での生態系のしくみと物質の循環や,瀬戸内海の水質,開発の歴史といった内容で福山大学生命工学部海洋生物科学科の先生方の講義を受けます。また実際にフィールド(因島)に出て,瀬戸内海の植物プランクトンの採集やパックテストを用いた水質調査などを行うことで,講義で聴いた内容について生徒たち自身が実感できるような活動を行います。

 身近な環境の調査や普段目にしない水中の生物を顕微鏡で観察することを通して,水を通して環境はつながっていること,生態系は多様な生物種によって成り立っていることなどに気付き,海から考える環境保全について学んでいきます。





■参加生徒の感想
◇今回のSPPを通して思ったのは,自然環境で最も大切なのは“バランス”であるということだ。人間が手を加えるとこのバランスが崩れてしまい,結果として生態系を破壊してしまうからだ。私たち人間はこのバランスを保つ為に,人間が自然の支配者であるという考えを捨て,自然の中で生かされていると考えることから始めなければならないと思う。
◇一言に「海をきれいに,環境をきれいに」と言っても,どのような状況に戻していきたいのか,私たちはわかっていないのかもしれない。明確な目標を持って,私達が協力し合い,環境をその状況に近づけていくことが大切だと思った。

   


                    広島大学附属福山中・高等学校