し い

和名:椎(しい)
学名:Shiia sieboldii Makino (イタジイ,ブナ科)
万葉:しい(椎).
本州の中部以西の暖帯域に生育する常緑高木.庭木としても植栽する.葉は厚い革質.花は晩春,上向きの穂状花序に黄色の雄花を開き,雌花の花序は少し下部からでる.
wpe12.jpg (22188 バイト) マテバシイの若い雄花
家にあれば 笥(け)に盛る飯(いい)を 草枕 

                旅にしあれば 椎(しい)の葉に盛る

有間皇子(ありまのみこ) 『万葉集』巻二142    

 家にいるときは器に盛る飯を、今は旅の身であるので椎の葉に盛るよ。つらい旅だよ。

wpe13.jpg (24649 バイト) マテバシイの果実
 シイの実は昔の人のお茶菓子であったり、食糧としてもたいへん重要なものでした。

 シイには、スダジイとツブラジイとマテバシイの3種類がありますが、シリブカガシもシイの仲間と見てよいでしょう。いずれも渋味がなく、生で食べられます。スダジイとツブラジイは実が小さいので、なかなかまとまった量になりませんが、マテバシイ(約3p)とシリブカガシ(約2p)はまとまった量が得られるので、パンやお菓子の材料にすることができます。(食用、薪炭材、しいたけの原木)

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shii.jpg (19573 バイト) 校内分布図:は植物の生育場所。    Back