■ 広島大学附属福山中・高等学校の中高一貫教育 ■

3 特色のある学習

 理 科   

当校理科の中高一貫教育においては、6年間にわたるゆとりを十分に生かす中で、特に環境教育に力を入れ、人間としての総合力を身に付けた豊かな人間を育成することを目的として教育内容の充実に取り組んできた。

1.指導上の留意点(目標)

環境教育を進めていくとき、環境や環境問題に関心・知識をもたせるだけでなく、人間活動と環境との関わりについての総合的な理解と認識の上にたって、より良い環境の創造活動に主体的に参加し環境への責任ある行動がとれる態度を育成することが肝要である。

2 学習の内容

(1)中学2年における環境学習
  1991年度    酸性雨の調査や環境問題についてのクラス発表会
  1992年度    環境問題をテーマとした課題研究
  1993年度    校内の植生調査による環境学習
  1995〜97年度  酸性雨調査プロジェクトと 
              GLOBEプログラムへの参加

(2) 大学の先生による講演学習会(中学2年生)

  1994年度  「理科実験の廃液処理の方法について」
  1995年度  「おいしい水」「地中海沿岸の植物生態系」
  1996年度  「エネルギーと環境」「植生と環境」
  1997年度  「水再資源化の限界に挑む」「里山について」

(3) 講演学習会(中学2年生課題学習選択者)

  1995〜96年度  「酸性雨について」

(4) 環境教育におけるインターネットの利用

当校は「ネットワーク利用環境提供事業」(通称: 100校プロジェクト)の指定を受けており、環境教育においてもインターネットを利用して実践を続けてきた。


・気象の観測

当校は、広島大学工学部、総合科学部、教育学部など多学部にまたがるプロジェクト「自然環境の蘇生・創造と保護に関する研究」の一員として、気象観 測や酸性雨の研究に取り組んできた。当校での気象や酸性雨の観測は、中学校2年の課題学習「理科」を選択している生徒が行っている。

・酸性雨調査プロジェクト

 100校プロジェクトへの参加を機に、酸性雨調査をネットワーク環境を利用して全国規模のものにしてはどうかと考え、100 校プロジェクト の共同企画「酸性雨調査プロジェクト」として当校より提案を行った。現在では、日本全国から44校の参加を得て、共通の観測機器と測定器具を用いて雨水のpHと導電率の測定を行っている。データは酸性雨調査プロジェクトのホームページに登録し、インターネットのWWW上で、自校のデータだけでなく、他の参加校のデータも参照 できるようになっている。
●酸性雨調査プロジェクトについて

(5) GLOBEプログラム

文部省の「1996・97年度環境のための地球観測プログラムモデル校指定事業」の支援をうけて1995年度秋から、全国21の中学校が参加し、活動している。当校もそのモデル校に指定され、気象観測などの活動を行っている。

●GLOBEプログラムについて

理科のホームページ


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