1997年度 広島大学附属福山中・高等学校  教育研究会報告

     日時: 1997年9月26日(金)
  

教育研究会理科テーマ

「新しい理科教育へのアプローチ(自ら学ぶ意欲を育てる授業実践) 1年次」

 1限:公開授業「地震とその災害(自然の探究)」

    授業担当者:呉屋 博

 地震は地球上のどこでも起こりうる自然現象であり,地震のもたらす災害は地震多発地域にすむ私たちにとって切実な問題である。今回,総合理科の課題研究として地震の仕組みと地震災害への対策についての探究活動を通して,自然現象への科学的な理解を深めさせて事実に基づく適切な判断能力や科学的な態度を育てることを目的とした。授業ではそれぞれの班で地震発生のメカニズムを調べ,地震と災害対策について科学者や,行政の立場などの役割に分かれて調査,研究を行い発表をする。
     

 2限公開授業「物質とその変化(中学2年探究活動)」

  授業担当者:丸本 浩

 この単元では,物質の状態変化や,融点・沸点および水溶液の性質,気体の性質といった化学分野の科においては,「人間と自然」の中で自然についての総合的な見方や考え方の育成を通して,地球上の資源・エネルギーに対する理解を深めさせ,それらを有効に利用する方策や,自然環境に関する科学的な認識や理解を深めさせることが求められている。また,課題研究として,「自然環境についての調査」も取り上げられ,環境問題を総合的に取り扱うことが強調されている。今回は,自然評者線の測定を取り上げ,放射線に対する総合的な見方や考え方を養うことにした。そして,さらに原子力の利用とその安全性や核廃棄物の問題までに話題を広げることにより,放射線と環境について科学的な立場から総合的に考えさせたい。
 研究会の授業では,「はかるくん」を利用しての校内の自然放射能の測定をまとめ考察したまた,教員がすでに測定した福山から瀬戸田町までのデータなどを参考に考察を深めた。
         
 
 

研究発表「本校における環境教育について」

   発表者:丸本 浩

 
 

講演「新しい理科教育観・新学力観」

   広島大学教育学部教授 武村重和

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