2001年度 公開教育研究会のご案内
研究会全体テーマ
自ら学び自ら考える力を育む教育課程の創造(三年次)
− 教科学習と総合的な学習、学びの拡がりとつながりを求めて −
期日 2001年9月28日(金)
主な内容
◆午前:公開授業(中学校・高等学校)
・教科学習
・総合的な学習
◆午後:分科会
・各教科および総合的な学習
◆シンポジウム
「テーマ」 総合的な学習のカリキュラム開発と評価
コーディネーター 広島大学教授 角屋重樹 パネラー 大分大学講師 永田忠道 三木市立星陽中学校 藤本隆裕 当校教育助成会会長 掛谷泰男 当校カリキュラム開発委員 高地秀明 ◆日程:2001年9月28日(金)
受 付 9:30〜10:00 公開授業T(各教科および総合学習) 10:00〜10:50 公開授業U(各教科および総合学習) 11:10〜12:00 昼食・休憩 12:00〜13:00 分科会(各教科および総合学習) 13:00〜14:10 シンポジウム 14:30〜16:00
1.申込期間
9月21日(金)まで。
当日の申込みも受け付けますが,印刷物等の準備の都合上できるだけ前もってお申込み下さい。2.申し込み方法
下記のように必要事項をご記入の上,郵送またはFAX,E-mail にて送付してください。
昼食弁当(1食800円)をご希望の場合には,その旨を記入して下さい。・所属名(学校名)
・お名前
・教科
・参加分科会
・昼食弁当の申し込み3.申込先 (右のいずれかの方法で)
◆郵送の場合
〒721-8551 広島県福山市春日町五丁目14番1号
広島大学附属 福山中・高等学校 研究部◆FAXの場合 FAX 0849-41-8356
◆E-mail fkenkyu@fukuyama.hiroshima-u.ac.jp
◆ホームページから(Webの入力フォーム) ←おすすめ
お問い合わせ先 TEL 0849-41-8424(ダイヤルイン研究部)
3.参加費 資料代として1人2000円を当日の受付でお支払い下さい。
(昼食弁当を注文された方は,800円を当日の受付でお支払い下さい。)・・・・魅力いっぱいの研究会です。是非お越しください。・・・・
公開授業一覧
教科等
部会別研究主題
公 開 授 業
時限
学年・クラス
授 業 内 容
授業者
会 場
国 語
生徒が主体的に考える国語教室
T
2・B
「平家物語」
世良馨子
2B教室
U
5・C
阿部謹也「『世間』とは何か」
江口修司
5C教室
社 会
自ら学ぶ力を育てる授業
T
4・C
ヨーロッパ文化圏の形成
鵜木 毅
社会科教室
U
3・B
法について
橋本康弘
社会科教室
数 学
操作活動を通して生徒の多様な考え方を育てる授業
−総合的な学習を視野に入れて−
T
4・A
いろは歌を題材とした順列の学習
村上和男
4A教室
U
1・A
「反射」の中にある数学
入川義克
1A教室
理 科
自ら学ぶ力を育てる理科の授業(V)
T
4・E
光合成色素から植物を探る
畦 浩二
生物教室
U
※2Aの総合的な学習を参観してください。
保 健
体 育
自己の「気づき」を追究する授業のあり方
T
1・AB女子
「気づき,交流し,発表する体育」
〜友達と感じ合って動くダンス〜
三宅理子
体育館
U
5・DE男子
「気づき,確かめ,チャレンジする体育」
〜ハードディスクビデオを利用した鉄棒運動〜
藤本隆弘
体育館
技 術
創造性を育て実践力を高める学習指導
U
3・A
情報基礎「コンピュータネットワーク」
M賀哲洋
電気教室
音 楽
総合的な音楽理解・表現をめざした授業の創造
T
※4Dの総合的な学習を参観してください。
U
3・C
「平和への祈りを」をつくろう 〜40人の創作〜
新福一孝
演奏室
英 語
4領域を有機的に関連づける指導の工夫
T
4・B
SUNSHINE (English Course T)
Lesson6 Computers and Common Sense
池岡 慎
4C教室
U
※5Bの総合的な学習を参観してください。
総合的
な学習
自ら学び自ら考える力を育む総合的な学習のカリキュラム開発
T
1・C
コンピュータを活用した「学び方を学ぶ」
甲斐章義
コンピュータ教室
3・ABC選択
「長崎」から学び,考える
森 才三
3B教室
4・D
日本と西洋の音楽文化を比較する
光田龍太郎
演奏室
U
2・A
身のまわりの環境をテーマに情報発信
平賀博之
コンピュータ教室
4・A
「ガリレオになろう」実験・観察・分析結果の発表
清水浩士
被服教室
5・B
言語を越えて世界を学ぶ
千菊基司
5B教室
※当校は中学校・高等学校6カ年一貫教育を実践しており,中学校を1〜3年,高等学校を4〜6年と呼んでいます。
分科会一覧
教科等
分 科 会 内 容 指導助言者 会 場
国 語
<研究協議>
学習者の活動を生かした教科指導のあり方
広島大学教授 吉田裕久
広島大学助教授 竹村信治
2B教室
社 会
<研究協議>
「自ら学ぶ力を育てる授業」をいかにつくるか
広島大学教授 片上宗二
社会科教室
数 学
<研究協議>
教科学習と総合的な学習とのつながりについて
広島大学教授 中原忠男
広島大学教授 景山三平
6E教室
理 科
<研究発表>中学校選択理科における課題研究
発表者 白神聖也
<講演>「身近な課題について自ら実験しその結果から科学的に判断する力を育てる」講演者 広島大学教授 池田秀雄
広島大学教授 池田秀雄
広島大学助教授 山崎敬人
生物教室
保 健
体 育
<研究協議>
新学習指導要領への課題
広島大学助教授 松尾千秋
広島県教育委員会 縄田典子
保健教室
技 術
<研究協議>創造性や実践力を高める能力の育成
広島大学教授 間田泰弘
電気教室
音 楽
<研究協議>これからの音楽教育の展望
〜新学習指導要領との関わりの中で〜
広島大学助教授 高須 一
演奏室
英 語
<研究協議>
4領域を有機的に関連づける指導の工夫について
広島大学教授 三浦省五
広島大学助教授 松浦伸和
5B教室
総合的
な学習
<研究協議>
生きる力を育む「総合的な学習」のあり方
広島大学教授 角屋重樹
大分大学講師 永田忠道
平安閣
(特設会場)
公開研究授業の合評会は,分科会に含まれています。
各教科の公開授業および分科会の内容
国語科
中学校では,2年生で「平家物語」を音読する研究授業をします。読み方をひとりひとりが工夫していき,大きな声で読むことができるようになる学習です。生徒が楽しく学び,古典の世界に親しむことをねらいとしています。
高等学校では,2年生で 阿部謹也「『世間』とは何か」を読む研究授業をします。現代の文章を教材として,生徒が各自の読みを深め,広く考えていく学習です。
学習者の活動を生かした授業の方法を工夫し,生徒の学ぶ力を高めていく国語の教育を求める研究会です。
社会科
「自ら学ぶ力を育てる授業」の実践をめざしています。その試みとして中学校では,社会科(公民的分野)で,生徒が合理的かつ客観的な意思決定過程を援用した法に関わる問題を主体的に解決し,高校では世界史でキリスト教を中心にヨーロッパ文化圏がいかにして形成されたかについて探求します。
数学科
生活や遊びの中から「数学」を見つけだし,操作活動などを通して,「生徒の多様な考え方を育てる授業」を目指します。
中学校1年の授業では,『反射』の問題の解決に向けて,生徒が様々なアプローチを試みます。高校1年の授業では,『いろは歌』を題材にした「順列」の学習を展開します。
昨年度に引き続き,総合的な学習を視野に入れた研究会にしたいと思います。
理 科
「自ら学ぶ力を育てる理科の授業」をテ−マとして,新しい学力観に立った理科の授業の在り方を探求しています。
公開授業T(総合理科)は,身近な植物の光合成色素を薄層クロマトグラフィ−法により分離する実験で,探究活動を中心にした授業です。
公開授業Uは「総合的な学習」の公開授業と兼ねて行い,環境学習を題材にした実践例です。また,中学2年生の選択理科における自由研究の実践報告と,実施上の課題についての研究発表も予定しています。理科の分科会においては,「身近な課題について自ら実験しその結果から科学的に判断する力を育てる」について,広島大学教育学部の池田秀雄教授の講演を予定しています。
保健体育科
<自己の「気づき」を追求する授業のあり方>
「保健」・「体育」は,知識・体力をはじめとする様々な力を統合し,「知恵」として総合的・有機的に機能する形に昇華して発揮してこそ十分な成果を上げることができる教科です。
今回は,中学1年生の授業では,「気づき,交流し,発表する体育〜友だちと感じ合って動くダンス〜」。また,高校2年生の授業では,「気づき,確かめ,チャレンジする体育〜ハードディスクビデオを利用した鉄棒運動〜」というテーマのもとに,例えば体力・技能や人間関係といった様々な面から,まずは,自分の「今」の状態に「気づく」ことを仕掛けてみたいと思います。そして,主体的に,また互いに響き合いながら次のステップを探求する,といった内面的な高まりを大切にした動きが活性化されるような授業を展開してみたいと考えています。
技術科
公開授業は,情報基礎領域を行います。具体的には,「ネットワークの仕組み」の理解とインターネットで得た情報の整理や活用をするための方法について授業を行います。
分科会では,広島大学教育学部教授の間田泰弘先生をお迎えして,公開授業の合評会に続き,新学習指導要領が全面実施される来年度からの技術科の学習内容(高等学校情報科の学習内容の関連も含む)について,情報交換や,協議をしていきたいと思います。
音楽科
中学校の授業では,3年生の社会見学旅行(長崎)での体験学習との関連を図り,生徒一人ひとりの自由な発想を生かしながら,学級で一つの作品をつくりあげる学習を展開します。高校では,音楽科から「総合的な学習」へのアプローチとして,文化事象を音楽の面から取り上げ,表現方法や考え方の違いを鑑賞や実際の活動などを通して探ります。
英語科
公開授業では,様々な工夫(しかけ)を通して,新学習指導要領の「英語T」の目標にうたわれている4領域の有機的な関連を図りながら英語の「基礎的な能力を養う」とともに,コミュニケーション活動をとおして「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成」を目指したいと考えています。また,分科会では,6カ年一貫教育という観点から中学段階までに何をすべきか,高校1年生の段階で何をすべきか,という研究協議に発展させたいと考えています。
総合的な学習
◆中学校1年生「学び方を学ぶ」
この授業では情報社会に対応した様々な表現や探究の方法を学び,コンピュータを学習のためのツールとして活用しています。現在は興味・関心を持った本についてその内容を生徒自身の表現でまとめホームページの形で発表するための活動を行っています。
公開授業ではその内容をさらに探究し,概念図にまとめるなどの作業を通じて,理解や表現をより具体的で進んだものにする活動を展開していきます。◆中学校2年生「身のまわりの環境をテーマに情報発信」
この授業では環境問題をテーマに探究活動に取り組みました。生徒は身の回りの環境を,様々な工夫を凝らした方法で測定し,まとめて行きました。その活動をもとにして,日本のあるいは海外のこどもたちに情報発信し交流を行う学習の一場面をご覧ください。
◆中学校3年生「『長崎』から学び,考える」
あふれる異国情緒,平和の発信,「長崎」は魅力ある町です。中3の「総合的な学習」では,地域として「長崎」を取り上げ,「異国文化」と「平和」をキーワードに,それぞれのテーマで「長崎」を探求しました。そして『長崎案内記』を作成し,それを導きに社会見学旅行で長崎を訪れました。「『長崎』から何を学び,何を考えたのか」をこの授業でまとめます。
◆高校1年生「人間と人間に文化について学ぶ」
・テーマ1「ガリレオになろう」
身の周りの自然現象の中から「速さ」について法則を探ります。生徒が自分たちでテーマを立て,実験方法を決め,測定結果の分析を通して法則性を見いだそうとします。これらの活動により,近代科学における基本的な態度である実験・観察・分析の姿勢を培うことを目的としています。生徒発表は,教科「情報」の手法も取り入れたいと思います。
・テーマ2「日本と西洋の音楽文化を比較する」
西洋と東洋,日本の文化の違いを芸術の視点から探ってきました。公開授業では,箏の演奏を通して,西洋の音楽にはない日本の伝統音楽の面白さを体験します
◆高校2年生「言語を越えて世界を学ぶ」
この授業では,留学生を招いて交流した後,興味・関心を持ったテーマについてグループで探求活動を行いました。現在,グループ内での意見交換やクラスでの相互評価を通じて,その内容を効果的に発表する方法を模索しています。公開授業では,各グループが工夫を凝らしたプレゼンテーション活動を展開します。
◆過去の研究会の内容がご覧いただけます。