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Ⅰ 課題研究「グローカルプログラム」

 課題研究を,第1段階「研究の方法を学ぶ」,第2段階「解決の技を身につける」,第3段階「研究の実践」と段階的な構成にすることで,効果的に経験知を蓄積するとともに,合意形成能力や認知スキル,社会スキルなど高次の知の総合化をはかりながら,熟考した提言が行える生徒の育成をめざします。
 中・高を通しての課題研究を,資質・能力の育成の観点から3段階に構造化し,それぞれ次の時間数,単位数を設定して実施しています。なお当校では,高等学校1~3年を,4~6年と表記しています。   <第1段階> 「研究の方法を学ぶ」 (総合的な学習の時間を活用して設定)  事象をどのように捉え,研究に発展させるか,その方法を実際に様々なテーマでの課題研究を実施しながら,体験的に学ぶ4つのプログラムが,第1段階として位置づける「研究の方法を学ぶ」です。   ○ 1年 課題研究 「研究を学ぶ」 (70時間)  グローバル時代の学びをテーマに地元企業(地域の特徴的な産業など)と連携し,地域を掘り起こす,地域の特徴を明らかにする。 ○ 2年 課題研究 「課題発見を学ぶ」 (70時間)  環境観測などをもとに地域を学び,地域に課題を見つけ解決する方策を提案する。またミクロからマクロへなど視点の変換を体験する。 ○ 3年 課題研究 「主体的な学びを学ぶ」 (70時間)  世界への扉,世界へとつながる視点としての鞆の浦や長崎(修学旅行で訪問)を題材に,地域を学び,地域に課題を見つけ解決する方策を提案する。 ○ 4年 課題研究 「体験グローカル」 (1単位)  外部講師を活用した体験講座で,1年間に4つのテーマを深め,グローカルな学びの意義を体得する。その上で,テーマを絞った研究を実践する。   <第2段階> 「解決の技を身につける」 (学校設定教科「課題研究への誘い」として創設)  課題解決を進める上での様々な科学的手法を,探究課題を発展的に取り入れながら体験的に学ぶ2つのプログラムが,課題研究の第2段階です。解決の手法を学ぶ上で必要な教科の内容も含め,既存の教科内容を能力ベースで再構築し,各科目のカリキュラムを編成しています。
【教科の目標】  社会的な事象に関心を持ち,情報を活用して様々な資料を吟味・検証しながら,問題発見と解決の方法を探求的な活動を通して習得するとともに,現代社会の諸問題についての認識を深め,問題解決のための基礎的能力を養う。
  ○ 4年  「社会科学分野」 (2単位)  現在の消費生活を社会科学の見方,考え方を応用して読み解き,現代社会の特質や課題についての認識を深め,現代社会の課題に対する解決策を提案する。 ○ 5年  「数理情報科学分野」 (1単位)  自然科学的,社会科学的な事象を扱い,数学モデルを用いたシミュレーションをもとに社会の課題を振り返り,新たな価値観や行動を創造し実践する。   <第3段階> 「研究の実践」 (「提言」または「創造」のいずれかを選択して履修)  第2段階までに獲得した様々な科学的手法を用いて,自らが設定した課題を,様々な助言や支援を受けながら解決していく実践的課題研究に取り組みます。   ○ 5・6年 課題研究 「提言Ⅰ・Ⅱ」 (各学年1単位)  実地調査などを含む研究計画を段取りし実践する。大学等からの概論のレクチャーや課題設定のアドバイスなどの支援を受け,提言を行う。 ○ 5・6年 課題研究 「創造Ⅰ・Ⅱ」 (各学年1単位)  世界について認識し議論をするために必要となる言葉(客観・理性・普遍など)や芸術的表現などを身につけ,論理的表現,創造的表現を実践し発信する。

Ⅱ 特別講座「スーパーグローカル」

 「合意形成」能力や交渉力,マネージメント能力,発信力など,高次に位置づけられる能力の育成に有効であると考える題材や教育方法の開発に取り組みます。具体的には,広島大学などのグローバル体験を有する人材を核に,さまざまな異文化(他学年,他校,異年齢,他国など)の体験の中で,「集団を超えた課題」や「世界共通の課題」に対する議論を行い,アイデアを出し合いながら,最終的な合意文書を作成するなどのグループ活動を展開する特別講座「スーパーグローカル」を実施することで,「合意形成」能力など,熟考を必要とする高次の能力を効果的に育成することができると考えています。

Ⅲ 新教科「現代への視座」

 グローバルリーダーに求められる資質・能力の構成要素を明確にし,それらを育成するために適した教材や指導方法を開発し,全教員がねらいを共有しながら実践することで,認知スキル・社会スキルの伸長をめざします。
【教科の目標】  現代社会で生じている諸問題や関連する事物・現象について関心を持ち,論理性や科学性を重視して複眼的に考えようとする態度や,課題研究の基礎となる知識や問題発見のための視点などを育成し,問題解決・意思決定する能力を養う。
  ○ 3年 「防災と資源・エネルギー」 (105時間)  生活に密着した自然の事物・現象である 自然災害と防災,資源・エネルギーの有効な利用などについて,複眼的かつ批判的に分析,考察を行い,日本の課題とグローバルな課題を見いだし,持続可能な社会に向けての方策を考える。 ○ 5年 「クリティカルシンキング」 (1単位)  現代社会の諸問題について論じた評論文を読むことを通じて,問題そのものを理解するとともに,その問題に関する筆者の考察の進め方と,提案されている主張や解決案について理解を深める。さらに,現代社会の諸問題について,自分なりの主張や解決案を考える。 ○ 5年 「グローバルコミュニケーション」 (1単位)  議論に必要なクリティカルシンキングの能力や相手を説得するためのコミュニケーション能力の育成を図り,対立する意見を持つ相手とも双方合意できる問題解決力や意思決定力を涵養する。  

現在,ここに示している内容は,途中段階のもので
実践とともに,日々進化しています。
当校の教育研究会等で,最新情報を発信する予定です。