5年地学野外実習
2021.03.06
本日は5年生「地学基礎」の選択者を対象に,福山市鞆町仙酔島で野外実習を行いました。
およそ9000万年前(中生代白亜紀)に噴出してできた流紋岩質凝灰岩の観察を中心に,「仙酔層」とよばれる堆積層,断層とその部分がより侵食されてできた海食洞,世界的にも珍しい「五色岩」などを観察していきました。
地層の向きや傾きを測る実習ではクリノメーターとよばれる器具を使いますが,初めて使うクリノメーターに苦闘しながらも,地層の面のようす(走向と傾斜)を読み取っていきました。
一方,仙酔島に生育するウバメガシやススキ,岩肌に広がった地衣類,大伴旅人が海路の安全を祈って思いを込めたムロ(ネズミサシ)の木などを観察し,植生遷移とのつながりも考えていきました。また,下の写真のように,フジツボやイボニシなど,磯に生息する生き物にも触れる体験をしました。
週間天気予報では雨の予報も出ていましたが,曇りがちの天気で,午後からは強い北風に見舞われたものの,ときおり雲の隙間から顔をのぞかせてくれる太陽の暖かさを感じながら,有意義な野外学習のひとときとなりました。